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熟女美紗  情交の遍歴
第3章  新たな出会いの予感
 蝉に代わって鈴虫が鳴き出し、季節は夏から秋に移って行った。

 充との情交の続くとある日曜日、美紗は久しぶりに絵里に誘われて金時山に登った。
 金時山の山頂は秋の登山シーズンを迎え、登山客でごった返していた。二人は、山頂から少し下がった崖下に格好の場所を見つけ、弁当を広げた。そこに、二人の男が割り込んできた。

 「すみません。座れる場所がないので、割り込ませてもらいますよ」

 男の声に絵里が席を少し譲る。

 「どうぞ。本当に混んでますね」と相槌を打った。

 なかなかのイケメンだ。
 もう一人の男は美紗の横の平べったい岩を選んで腰をおろした。

 「岩の上は痛くありません」

 美紗が声を掛けると、男は「敷物もないし、ここが丁度いい」とニッコリ笑った。
 絵里は横に座った若い男と気が合ったのか笑い声を上げながら楽しそうに食事している。
 美紗の隣に座った年配の男は、リュックから袋を取り出し、フランスパンにチーズにハムを手に取ると、サンドイッチにして頬張りはじめた。

 「おひとついかがですか」

 美紗は、敷物の上に並べてあった弁当の中からサラダや果物の入ったパックを手にとって差し出した。

 「アッ、恐縮です」

 男はその中からイチゴを一つ摘んで口に運んだ。

 「美味しいです。水気のあるものがいいですね」
 「吉沢さん、コーヒーもありますよ」

 その声を聞いてもう一人の男が、持ってきた紙コップにコーヒーを注いだ。
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