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熟女美紗  情交の遍歴
第4章  囲炉裏部屋 はじめて知る拘束の悦び
 初夏にはじまった充との情交の日々は、すでに晩秋を迎えようとしていた。

 秋が、美紗に夫を思い起こさせた。
 夫を思いながら美紗はワイングラスを片手に「冬隣(ふゆどなり)」を聴いた。
 別れた男を歌う歌は多いが、死んでいった男を偲ぶ歌は少ない。
 「冬隣」はそんな、先に逝った夫を偲ぶ数少ない歌の一つだった。

 ・・・・・・・
 
 ちあきなおみが歌い始めると、美紗は流れ落ちる涙にむせた。
 狂おしいほどの孤独・・・・。
 忘れさせてくれるものは何もなかった。
 あるとしたら・・・・充。
 充の腕に抱かれ、何もかも忘れてその餌食になればいいのだ。
 肌を焼く充の指先の動き、陰部を舐め回す舌先の感触が欲しい。
 その日、美紗は朝から体の疼きを覚えた。

 欲しい・・・男が。

 乳首が勃つ。

 下腹部が熱い。

 股間が濡れる。

 どうしようもない欲望の疼き。

 朝のベッドの中で、美紗は胸を撫で、ザラザラとした湿り気のある陰毛に触れた。
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