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熟女美紗  情交の遍歴
第4章  囲炉裏部屋 はじめて知る拘束の悦び
 女の細い華奢な指とは違う充の荒れた手の感触が甦る。
 乳房を鷲づかみにする充のがさついた指・・・。
 割れ目をなどる充の野太い指。

 浮かんでは消える充との情交の悦び。

 こんな激しい雨の中を逢いに行けば、淫欲の虜になった自分の姿を充の前に曝け出すことになる。

 だが、晩秋の冷たい雨も美紗の欲情を冷やすことは出来なかった。

 「明日、いいかしら」

 いつの間にか美紗は携帯を手にしていた。

 「明日も雨だ。対向車とすれ違うときだけは注意して下さい。雨で路肩が滑りやすい」
 
 降りしきる雨の中、美紗は再び充の家の庭に車を止めた。

 「まあ一服」

 充は温かなお茶で美紗を迎えた。
 白い湯気が帯びのように流れて、開いた窓ガラスの隙間から雨の中に消えていった。

 「こんな雨の中を。みっともなかったかしら、飢えた女のようで」
 「男にだってあるよ」
 「男と女は違うのに。でも・・・」
 「でも、女にだってあるさ。あるけど、女は普通隠すってことだろう」
 「・・・あなたのことを思うと抑えが効かなくなるの・・」

 美紗は素直に自分の欲情を語った。
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