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フリマアプリの恋人
第4章 芍薬の涙
… 朝も昼も何も口にせず、ひたすらにお互いの身体に溺れた。
…こんなこと、初めて…。
愛し合っても愛し合ってもまだ、彼が欲しかった…。
傍らで澄佳を抱きしめて眠る男を愛おしげに見上げる。
夕方、流石に何か柊司に食べさせなくては…と思い立ち、階下に降りた。
しどけない浴衣姿のままキッチンに立ち、あり合わせの食材でパンケーキを焼いた。
ベーコンとチーズ、卵を半熟にしてエッグベネディクト風にした。
リコッタチーズと蜂蜜の甘いパンケーキも用意した。
…料理の途中、降りて来た柊司にじゃれつかれ、邪魔された。
後ろから抱きしめられ、うなじにキスをされる。
「…美味しそうだ…」
…あんなにセックスしたのに、骨盤の奥がつきりと甘く疼いた。
「…危ないわ…火傷したらどうするの?」
ため息混じりにいなし、わざと睨む。
「君が手当てしてくれる」
吹き出す唇を、甘く奪われる。
キスをやめても、柊司は澄佳を離さなかった。
…男の浴衣に頬摺りする。
柊司の、柑橘系のフレグランスの香りがした。
…身嗜みの良い男は、こんなところもきちんとしているのだ。
「…私たち…」
「うん?」
「…バカップルみたいね?」
くすくす笑う澄佳の髪に口づけし、額に額を押し当てる。
「…そうか、これがバカップルか。
一度なってみたかったんだ。バカップル」
真剣に頷く男の頬を抓る。
「…もう…」
「なかなかいいね、バカップル」
二人は眼を合わせ、揃って吹き出した。
…こんなこと、初めて…。
愛し合っても愛し合ってもまだ、彼が欲しかった…。
傍らで澄佳を抱きしめて眠る男を愛おしげに見上げる。
夕方、流石に何か柊司に食べさせなくては…と思い立ち、階下に降りた。
しどけない浴衣姿のままキッチンに立ち、あり合わせの食材でパンケーキを焼いた。
ベーコンとチーズ、卵を半熟にしてエッグベネディクト風にした。
リコッタチーズと蜂蜜の甘いパンケーキも用意した。
…料理の途中、降りて来た柊司にじゃれつかれ、邪魔された。
後ろから抱きしめられ、うなじにキスをされる。
「…美味しそうだ…」
…あんなにセックスしたのに、骨盤の奥がつきりと甘く疼いた。
「…危ないわ…火傷したらどうするの?」
ため息混じりにいなし、わざと睨む。
「君が手当てしてくれる」
吹き出す唇を、甘く奪われる。
キスをやめても、柊司は澄佳を離さなかった。
…男の浴衣に頬摺りする。
柊司の、柑橘系のフレグランスの香りがした。
…身嗜みの良い男は、こんなところもきちんとしているのだ。
「…私たち…」
「うん?」
「…バカップルみたいね?」
くすくす笑う澄佳の髪に口づけし、額に額を押し当てる。
「…そうか、これがバカップルか。
一度なってみたかったんだ。バカップル」
真剣に頷く男の頬を抓る。
「…もう…」
「なかなかいいね、バカップル」
二人は眼を合わせ、揃って吹き出した。