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フリマアプリの恋人
第2章 鈴蘭のささやき
柊司は、この美しい澄佳の画像を不特定多数の人々が無作為に見ることに嫉妬したのだ。
…この美しい画像は、自分だけが見るべきものなのだから…。
はっと我に帰る。
…なんて馬鹿な…。
澄佳さんは僕のものでもなんでもないのに…。
…一度も会ったこともないのに…。
澄佳さんがどんなひとかも知らないのに…。
…こんなにも、心を揺さぶられるひとに…僕は初めて出会ったのだ…。
それは、認めざるを得なかった。
無意識に澄佳のページを開いていた。
…新しい商品が出品されていた。
優しいペールピンクのつまみ細工の花のブローチだった。
気がつくと、柊司は購入ボタンを押していた。
…そして、コメントを記入し始める。
「こんばんは。
とても綺麗なブローチですね。
妹が喜びそうです。
購入させていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします」
…このまま送信しようとして、じっと画面を見つめ…決心したかのように、更に文章を打ち続ける。
「…これから書くことで、澄佳様が少しでも不快に思われたりなさいましたら、直ぐに私をブロックしてください。
二度と澄佳様のページにお邪魔することは致しません。
…私は、澄佳様に恋をしてしまったようです。
まだお貌を拝見したこともない貴方を…。
自分でも不思議です。
けれど毎日、貴方のことを考えてばかりいるのです。
まだ見ぬ貴方を思い浮かべながら…。
申し訳ありません。
私が一方的に貴方に想いを打ち明けることを、お許しください。
私を拒絶されるなら、ブロックして下さい。
…もし万が一、お嫌でなかったら…お返事をお待ちしています 清瀧」
…柊司は、眼を閉じてメッセージの送信ボタンを押した。
…この美しい画像は、自分だけが見るべきものなのだから…。
はっと我に帰る。
…なんて馬鹿な…。
澄佳さんは僕のものでもなんでもないのに…。
…一度も会ったこともないのに…。
澄佳さんがどんなひとかも知らないのに…。
…こんなにも、心を揺さぶられるひとに…僕は初めて出会ったのだ…。
それは、認めざるを得なかった。
無意識に澄佳のページを開いていた。
…新しい商品が出品されていた。
優しいペールピンクのつまみ細工の花のブローチだった。
気がつくと、柊司は購入ボタンを押していた。
…そして、コメントを記入し始める。
「こんばんは。
とても綺麗なブローチですね。
妹が喜びそうです。
購入させていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします」
…このまま送信しようとして、じっと画面を見つめ…決心したかのように、更に文章を打ち続ける。
「…これから書くことで、澄佳様が少しでも不快に思われたりなさいましたら、直ぐに私をブロックしてください。
二度と澄佳様のページにお邪魔することは致しません。
…私は、澄佳様に恋をしてしまったようです。
まだお貌を拝見したこともない貴方を…。
自分でも不思議です。
けれど毎日、貴方のことを考えてばかりいるのです。
まだ見ぬ貴方を思い浮かべながら…。
申し訳ありません。
私が一方的に貴方に想いを打ち明けることを、お許しください。
私を拒絶されるなら、ブロックして下さい。
…もし万が一、お嫌でなかったら…お返事をお待ちしています 清瀧」
…柊司は、眼を閉じてメッセージの送信ボタンを押した。