この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
砂漠の薔薇
第3章 |
「8年も付き合って、ラブラブな時期も喧嘩も一緒に過ごして乗り越えて来ました」
「うん」
「大げさですけど『歴史』があるんです」
「うん」
私が気がつかないうちに頼んでくれたのか、綺麗な可愛いケーキが目の前に出された。
「だから、今少し倦怠期なだけ、なんです」
倦怠期な、だけ・・・
もう1年以上エッチをしていない私たちの倦怠期はいつ終わるのか?
終わるの、かな?
「それってさ?
新しい人に行く勇気ときっかけがないから、今の彼でいいやって聞こえる」
軟らかい笑顔で、笑って、ずばりと憎らしい事を言った。
「・・・・っ!」
「女の子は愛されるべきだよ」
「・・・・」
「愛してくれない男なんか倦怠期になった時点で捨てればいい」
麻子も言わなかったようなひどい言葉を優しい笑顔に隠して言う。
言葉に詰まって何も言えない私に
そのまま優しい笑顔を顔に張り付けて
「俺だったら・・・鈴木さんに、愛している『から』なんて言い訳させない。
愛していると感じさせて、愛されていると感じさせてやる」
そんなふざけたことを・・・言う。
そして
「自分を大事にしろよ」
と追い打ちをかけた。
「阿部、言い過ぎ」
冷たく凍った空気を断ち切るようにマスターが阿部さんの前に新しいカクテルを置いた。
「そう?ごめん」
ごめんなんて微塵も思っていないような口調でつぶやく。
「うん」
「大げさですけど『歴史』があるんです」
「うん」
私が気がつかないうちに頼んでくれたのか、綺麗な可愛いケーキが目の前に出された。
「だから、今少し倦怠期なだけ、なんです」
倦怠期な、だけ・・・
もう1年以上エッチをしていない私たちの倦怠期はいつ終わるのか?
終わるの、かな?
「それってさ?
新しい人に行く勇気ときっかけがないから、今の彼でいいやって聞こえる」
軟らかい笑顔で、笑って、ずばりと憎らしい事を言った。
「・・・・っ!」
「女の子は愛されるべきだよ」
「・・・・」
「愛してくれない男なんか倦怠期になった時点で捨てればいい」
麻子も言わなかったようなひどい言葉を優しい笑顔に隠して言う。
言葉に詰まって何も言えない私に
そのまま優しい笑顔を顔に張り付けて
「俺だったら・・・鈴木さんに、愛している『から』なんて言い訳させない。
愛していると感じさせて、愛されていると感じさせてやる」
そんなふざけたことを・・・言う。
そして
「自分を大事にしろよ」
と追い打ちをかけた。
「阿部、言い過ぎ」
冷たく凍った空気を断ち切るようにマスターが阿部さんの前に新しいカクテルを置いた。
「そう?ごめん」
ごめんなんて微塵も思っていないような口調でつぶやく。