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砂漠の薔薇
第1章 デ
一体いつからセックスレスなんだっけ―――
小さいため息とともに、こーちゃんを起こさないように小さい音量にセッティングしてあるアラームを止める。
遮光カーテンのはずなのに遮光しきれていないカーテンから薄く入る光は
私には朝を告げ、こーちゃんにはなにも告げない。
そっと抜け出したダブルベッドに軽くへこんだ私が寝ていた跡は
こーちゃんの背中とは寄り添っていなくて
広いベッドで孤立した跡となっている。
いつからだっけ?―――
昨日からその疑問が頭から離れなくて、ずっと考えているのに明確な答えが出なかった。
1年以上なのは間違いない・・・
「こーちゃんの仕事忙し過ぎるからなぁ」
歯磨きをしながら、泡を含んだ口内なのにわざわざ声にだして言ってみる。
そう。確か大きな理由は忙しいから、だった。
「ねぇ、近頃エッチしてないよね?」
昔、テレビを見ながらそう言った私の問いかけに
「そうだなぁ」
とだけ答えたその返事は、私が欲しかった返事じゃなくて
私もその時はそれ以上聞くのをやめた。
努力しなかった訳じゃない。
と、自分を擁護してみる。
「今日はこのスーツでいいか」
クローゼットを見ながらスーツを決めて
ストッキングをはきながら、そう言えば新入社員だった頃。
こーちゃんのアパートに泊りに行って、下着姿にストッキングをはく姿が色っぽいって後ろから抱きつれた事もあったな。
小さいため息とともに、こーちゃんを起こさないように小さい音量にセッティングしてあるアラームを止める。
遮光カーテンのはずなのに遮光しきれていないカーテンから薄く入る光は
私には朝を告げ、こーちゃんにはなにも告げない。
そっと抜け出したダブルベッドに軽くへこんだ私が寝ていた跡は
こーちゃんの背中とは寄り添っていなくて
広いベッドで孤立した跡となっている。
いつからだっけ?―――
昨日からその疑問が頭から離れなくて、ずっと考えているのに明確な答えが出なかった。
1年以上なのは間違いない・・・
「こーちゃんの仕事忙し過ぎるからなぁ」
歯磨きをしながら、泡を含んだ口内なのにわざわざ声にだして言ってみる。
そう。確か大きな理由は忙しいから、だった。
「ねぇ、近頃エッチしてないよね?」
昔、テレビを見ながらそう言った私の問いかけに
「そうだなぁ」
とだけ答えたその返事は、私が欲しかった返事じゃなくて
私もその時はそれ以上聞くのをやめた。
努力しなかった訳じゃない。
と、自分を擁護してみる。
「今日はこのスーツでいいか」
クローゼットを見ながらスーツを決めて
ストッキングをはきながら、そう言えば新入社員だった頃。
こーちゃんのアパートに泊りに行って、下着姿にストッキングをはく姿が色っぽいって後ろから抱きつれた事もあったな。