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御主人様のお申し付け通りに
第11章 元旦那との別れ
時間は刻々と過ぎていく。
永田は何も知らずに一人で、私の荷物を業者へと引き渡してくれている。
元旦那には、やっぱり本当の事は言えない。
永田と交際している。
永田と住んでる。
管理人なる永田に、束縛されてるだなんて。
昼食を済ませて、海辺へとドライブしながら、昔の話をしていた。
車から降りて、少しだけ外に出る。
海辺の風が強くて、さりげに元旦那は私に身体を引っ付けてきた。
「寒くないか?」
「えへへ、平気」
「まだ、少し時間があるけど。どっか入らない?」
すぐに分かった。
ホテルへ入らない?って意味だって。
「ごめん、私も夕方までには帰りたいの」
私はもう、あなたには身体を委ねる事ができません。
…永田が、待ってるから。
寂しいのは、私も同じ。
その寂しさは、あなたへと向けられているモノだとしても。
だけど、今どうしても寂しいからって、それをあなたに埋めてもらう訳にはいかないの。
「約束があって…」
永田の顔が浮かんで消えない。
「約束?」
「破ると怒られるの、だから本当に急だけど、帰らなきゃ」
「分かったよ」
元旦那と、また車に乗り込んで、来た道を引き返した。
永田は何も知らずに一人で、私の荷物を業者へと引き渡してくれている。
元旦那には、やっぱり本当の事は言えない。
永田と交際している。
永田と住んでる。
管理人なる永田に、束縛されてるだなんて。
昼食を済ませて、海辺へとドライブしながら、昔の話をしていた。
車から降りて、少しだけ外に出る。
海辺の風が強くて、さりげに元旦那は私に身体を引っ付けてきた。
「寒くないか?」
「えへへ、平気」
「まだ、少し時間があるけど。どっか入らない?」
すぐに分かった。
ホテルへ入らない?って意味だって。
「ごめん、私も夕方までには帰りたいの」
私はもう、あなたには身体を委ねる事ができません。
…永田が、待ってるから。
寂しいのは、私も同じ。
その寂しさは、あなたへと向けられているモノだとしても。
だけど、今どうしても寂しいからって、それをあなたに埋めてもらう訳にはいかないの。
「約束があって…」
永田の顔が浮かんで消えない。
「約束?」
「破ると怒られるの、だから本当に急だけど、帰らなきゃ」
「分かったよ」
元旦那と、また車に乗り込んで、来た道を引き返した。