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御主人様のお申し付け通りに
第12章 一緒にすんな
「はい、ティッシュでちゅよぉ~★」

私はティッシュの箱を手に、近寄っていく。

「はい、キレイキレイねぇ~★」

私はベトベトになった永田の手のひらと、フルチンを拭いてあげた。

「よちよち、キモチいいねぇ~★」

ふざけて調子に乗ってると、さっそくお声が掛かった。

「おい!おまえねぇ、何べんも言わすな。なめんなっての!」

「なめてないし」

私はチュッと軽くフルチンにキスをする。

「赤ちゃん扱いすんなボケ」

「バブバブゥ?」

私は惚けて、今度は口唇にチュッとする。

「あのなぁ!」

そうやってむきになって、ジタバタするからぁ。

寂しがり屋で、甘えん坊だって言われんだよ。

ボケが。

「なぁ、トシコ。…愛してるよ」

急にまた優しい声。

髪を撫でる手。

ギュッと抱き締めてくれる腕。

掴まれて見上げると、視線をそらさずに私を真っ直ぐ見つめる力強い瞳。

「おまえなんかより、うんとおまえを愛してる…」

「やっぱりねぇ~♪」

照れるから、笑いを取ろうとしちゃうよ。

「ね、それってもちろん前の旦那よりもだよね?」

「一緒にすんな。俺は誰よりも、おまえを…愛してるんだよバーカ」

…本気だ…。

やっぱり、私に本気なんだ…。

「永田っ!」

嬉しくて、私から強く抱き締めた。
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