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御主人様のお申し付け通りに
第15章 譲れないワガママ
あなたと結婚したら幸せ?

だって、隣りであなたが笑ってくれているから。

あなたの子どもを抱き締めたら幸せ?

だって、隣りであなたが笑ってくれているから。

お互いに喧嘩したり、悩まされて、病気で伏せる事があっても幸せ?

だって、隣りであなたが笑ってくれているから。

何年も何年も繰り返し、同じ出来事が起きても、それも幸せ?

いつだって私の隣りで、永田は私に笑いかけてくれるから。

だから私は安心して、いつだって永田の胸に頬を寄せる。

私の幸せは、永田の側に居られる事…。

彼が笑顔で居られる事…。

「…永田…あんたのワガママで幸せにしてよ。…永田とならイエスだよ」

「いいの?」

私は涙をこぼしながら、永田の手を握る。

「永田のためなら、私…自分を犠牲にしてもいいよ?…その代わり、ずっと隣りで笑っていてくれなきゃ、やだよ?」

「そんなのもちろんだ」

「変化は少しずつ噛みしめながらいい…」

「分かってる」

「永田の愛で、私を永田の好きなように変えていってよ…」

「…そうする」

「何たって私は、永田様に拾われたペットだもん。しっかり首輪して調教してくれなきゃ。ほかりっぱなしはやだよ?」

私は、そう言って永田を押し倒した。

ゴロンとお仕置き部屋の床で、横になる。

「そう言えば、ペットだなんて言ったなぁ。でも、今じゃ俺の大切な宝物だよ」

そう言ってくれた口唇を見つめながら、

「宝物にしてくれて、ありがと」

「愛してる、トシコ」

「愛してる、永田」

そのままお互い吸い寄せられるように、キスをした。

永田は真面目だ。

真面目で、優しい。

いつだって、真っ直ぐ私を見つめてくれる。
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