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御主人様のお申し付け通りに
第16章 御主人様のために
仕事が終ると、永田から貰った鍵で玄関の扉を開ける。

相変わらず、トイレに駆け込んで用を済ます。

永田は肉食だから、今夜はハンバーグ。

合い挽きミンチ☆

響きがエロッ!

実は、今日はアイツの誕生日なんだよね。

聞き出して、間に合ってよかったぁ。

ウオッシャーッ!頑張って美味しいハンバーグ作るぞ!

と、料理の本まで買っちゃったりして。

テヘヘ…☆

ビックリして喜ぶ顔が見たい!

み~た~い~なぁ~感じぃ~♪

数ヶ月前までの私は、自分で勝手に決めていた。

永田に言った身勝手な言葉。

「私は他人のために自分を犠牲にしない。こったもてなし料理は作らない」って。

その約束は守れなかったから、また怒られちゃうかな。

だって、好きな人のためだったら何かしなくちゃいけないって思うんだもの。

頑張って作ったら、アイツならちゃんとご褒美くれそうだもの。

私は本をギュッと抱き締めた。

どうか、喜んでくれますように…。
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