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御主人様のお申し付け通りに
第3章 甘えるな
ここへ引っ越して来て、最初はお爺さんの手前だったからか、永田はやけに親切だった。

荷物を運ぶのも手伝ってくれて、電気系に詳しいからって、テレビや冷蔵庫の配線とかも上手に備え付けてくれた。

お爺さんは、自慢の孫だと誉めていたけど。

それは確かだと思ったのが、今じゃ大きな間違いだった。

頼りになる。

無口だけど、親切。

顔が、カッコいい。

スタイルがいい。

見た目バッチリだとか思っていた。

だけど、中身は本気で最悪なんだって分かった。

言うこと、為すこと、マトモじゃない。

結局、自分から敵を作って疎外していく俗に言う陰湿なオタクなんだって。

配線だとか、パソコンだとか、ネットだとか、そういう暗い暗ーい!事ばかり専門で、頭ん中に詰め込んで。

満たされない欲求を、性的欲求にして無理矢理、私ではらすみたいな。

でも、この家の所有者である永田には逆らえない。

逆らえば、本当に住む場所を私は無くしてしまうから。

キツイなぁ~。
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