この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
御主人様のお申し付け通りに
第4章 おまえ次第
「今月中に返事くれって言われてるから、おまえも今月中に俺に返事くれよ」

ちょっと、ちょっとぉ。

声がやけに弾んでない?

「どうするよ、トシコ?」

私は苦しくて布団の中から、やっぱり出る。

「ブハッ!苦しいじゃん、わざと押さえ付けてたでしょバカ!」

「自分でもぐったんだろ?そうやって、自分が選択した事が苦しかったからって、身近な人間のせいにすんなよな」

…ううっ!…イヤミか、今の。

でも、それは正しい事が痛い。

「そもそも、おまえは人に自分に物事に甘え過ぎて、世の中の仕組みをナメてやがる。その証が離婚、さらに生活が苦しい癖に、ラクで自由のきくパート勤め、それから優しい管理人の計らいで、家賃を半分以下で生活させてもらっている」

コイツ、どんどん毒を吐くな。

お喋りな男は、嫌い。

「鬼畜野郎に説教されたくない」

「キチク?鬼畜野郎だと?この俺を」

コワッ!…怖い、やっぱりコイツの視線は蛇のようだ。

心臓が止まる。

「一つ言ってやるよ、鬼畜はおまえの前だけだ」

ぬぅなんだってーーーっ!!

白々しくタバコを吸って、私に煙を吹きつける。

ゲホゲホッ…ゲホッ…

「吉と出るか凶と出るかは、おまえの人生だから、俺には知ったこっちゃないが。今のおまえの経済力の無さ、物事への取り組み方、それから人に対しての接し方を、かき集めて総合診断すると、やっぱりこの俺と住んだ方がいいと思うんだけどねぇ~」

「あんた、結局そうやって私に託つけて、寂しいんでしょ。キッモ~ッ!」

私も負けまいと、暴言を吐いてやる。

総合診断なんぞ、どうでもいい。

否定したきゃ、否定してろ。

あんたに否定されても、私は平気だもん。

…って、平気?

この私が、ポリシーを否定されても平気でいられるって、どういう事よ。

昨晩の、元旦那の言葉を私は思い出した。

「逆らって、世の中に反発ばかりしている」

そんな私が、永田には一切逆らえない。

言う通りにしてしまう。

「何だ、俺の顔見つめて。キモイ女」

と、視線をはずされた。

ムカつくんだけど、コイツの口調に慣れてきているせいか、それともコイツだから聞き流せるのか。

気に触らない。

それどころか、何だか分からないけど、出来ることなら…。






/165ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ