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白い指先と甘い吐息
第8章 翳りゆくとき
「ただいま~」

「美香!!急に帰ってきてどうしたの?何かあったのかい?」

心配する両親の顔がなによりも、美香を温かい気持ちにさせた。

「別にないけど、お父さんとお母さんの顔が急に見たくなっちゃって」

「それならいいけど、ゆっくりしてけるの?」

「うん。ちょっとだけね」

久しぶりの両親のもとで、今は何も考えず、ただ眠りたかった。
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