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白い指先と甘い吐息
第10章 それぞれの想い
雨の中、インターフォンがなる。

ドアを開けるとなつみが入ってきて五十嵐に言った。


「変な手紙が来たんだけど、心当たりある?」

「い、いいえ、何かあったんですか?」

「知らないならいいわ。まぁどっちでもいいか、もう別れたし」


それだけ言って、リビングに入りレインコートを脱ぐと、五十嵐に渡した。
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