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白い指先と甘い吐息
第2章 じらされて
結婚して悟が生まれて 
貴史は幸せだった。
この穏やかな日々が
ずっと続くと思っていたのに

あの日 亜季は交通事故で
あっという間に 
消えてしまった。


余りにも突然のことで
亜季の死を
貴史は受け入れることができなかった。



体の一部をもぎ取られたような喪失感。

心に穴があいてしまったような寂寥感。


月日は流れても 
貴史の胸を埋めてくれるものはなかった。
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