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歳下の悪魔
第3章  新たな顔


「え……。この先って……」
 暫く車で走ると、見えてきたのは大きな観覧車。何度か来たことのある遊園地。
 美月に言わせると、私の絶叫マシン好きは見掛けに寄らないらしい。でももう、メリーゴーランドで喜ぶような歳じゃないだろう。
 広い駐車場に車を停め、降りると和真に手を繋がれた。
「行こう」
 遊園地を前に、はしゃぐ子供のよう。それでも、私の歩幅に合わせて歩いてくれる。
「絶叫マシンが、好きなんだろう? 美月さんから聞いた」
 いったい美月は、どこまで和真に話しているんだろう。
 でも、変な場所じゃなくて良かった。よく分からないが、またセックス関連の所に連れて行かれるのかと、不安だったから。
「まずは、あのジェットコースターでいい?」
「うん」
 長い列には、二時間待ちのプレートがある。遊園地など、いつもそんなもの。
 二時間待つのは構わないが、その間和真と何を話せばいいんだろう。プライベートなことは、あまり話したくない。それに部屋でのことだって。
 今も両手首には、包帯を巻いている。跡はかなり薄くなってきたから、月曜の出社に包帯はいらないだろう。私が包帯をしていると、課のみんなに心配されてしまう。
「今日は、天気いいなあ。半袖で良かったかも」
 和真は、普通に笑っている。
 他の人には、恋人同士に見えるのだろうか。でも、歳の差は明らか。兄弟には見えるかもしれない。
 和真が、私の好きな遊園地に連れて来てくれるなんて。全く予想もしていなかった。車内では恐怖で訊けなかったから、どこへ行くのかと不安なまま。
「列進むの、思ったより早いね」
 和真が笑いかける。私も作り笑顔で、頷いて見せた。まだ彼が、いつ悪魔に変わるのか分からない。今晩だって心配だ。そうやって、毎日毎日彼に怯えている。こんなことが、いつまで続くのだろうか。
 昨夜見せられた、麗菜と大地のセックス。あの2人はお互いに見られるのが好きで、ある意味セックスの相性がいいんだろう。それなら、見てくれる相手を探して続ければいい。
 でも、私は違う。
 和真に一方的に縛られ、セックスもないままイかされる。それを見て楽しんでいる彼は、私にとっては悪魔。


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