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幸せの頂点
第14章 出張
部長の額が私の額にコツりと当たる。
嫌そうな顔…。
切ない目…。
「だから…、なんで泣く?」
振り絞った言葉。
部長から受ける乳房の愛撫に声を殺し、身体を震わせながら悶える私は大粒の涙を流してる。
脚の間に挟まる部長の太股にはしたなく自分の濡れた股間を押し付けてるくせに私の涙が止まらない。
「紫乃…?」
部長から、ちゃんと答えろと命令される。
だから本当の気持ちを部長にぶちまけるしかない。
「今すぐに挿れて…欲しいから…。」
貴方が欲しくて堪らないから…。
仕事中のバックヤードだというのに…。
今も人の声や足音がダンボール箱の向こうから聞こえて来る状況なのに…。
私は部長に愛されたいと思ってしまう。
自分が部長の女なのだと晒したいという下衆な欲望が止まらない。
克とはまだ中途半端な立場のくせに…。
私がやってる事は最低だ。
職場から信頼の厚い上司を浮気相手として蔑まれる立場に追いやる行為を続けながら部長を怒らせるのだけは嫌だと平気で涙を見せてる。
狡いと言われても仕方がない…。
私は弱い人間だから…。
全てが欲しいと強欲なくせに傷付くのは嫌だと我慢で自分を誤魔化す弱い女だ。
そんな最低な女が全身を震わせて部長の全てが欲しいと強欲に強請ってる。
「挿れてやんねえよ…。」
不機嫌な声がする。
その言葉に私の心臓は止まりそうになり、息も出来なくなる。
さっきまで私を強引に引き寄せてた部長から一気に突き放された気分に陥る。
「ぶ…ちょ…。」
「簡単に挿れたらお仕置きになんねえよ。」
ニヤリと意地悪に部長が笑う。
「部長っ!?」
私が叫ぶと同時に頭をくしゃくしゃと押さえ付けて撫でて来る。
「紫乃…、お前って泣くとすげーブスになるぞ。」
「はあっ!?」
やっぱり、この人って私の予想外の行動をする。