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幸せの頂点
第6章 部屋
「さっきも言ったが待っててやる。どうせ紫乃は俺を選ぶ事になる。」
自信たっぷりの余裕を見せてニヤリと笑う部長にちょっとムカつく。
「自意識過剰…。」
「バイヤーだからな。欲しいと思うものは絶対に手に入れる。それは紫乃も同じだろ?」
さっきまでと違い部長の表情がギラギラと瞳を輝かせて獲物を狙う虎に変わる。
私も同じ…。
そうだと思う。
仕事も幸せな結婚も…。
欲しいものは手に入れたいと欲張りになる。
だから、今の自分が立ってる場所が本当に幸せの頂点なのかを疑ってしまう。
この先にはもっと凄い世界が待ってるかもと期待して飛び出したい衝動に駆られる。
でも…。
部長と並んで突き進む自信がない。
私には克で満足する方が幸せなのかもしれないと不安が拭い切れない。
だって…。
「プルくらい喜んで開けてくれる女の子がいっぱい居るくせに…。」
そう呟いてた。
「はあ?」
部長が不思議そうに私を見る。
「今日の飲み会は私の歓迎会とか言ってたけど、ただの合コンですよね?それも私に俺様モテるを見せびらかしただけに見えましたけど?」
チクチクと嫌味を言ってやる。
私の嫌味なんかに動じる事なく部長がニヤニヤと笑い出す。
「妬いてんの?」
「妬いてません。」
「妬けよ…、愛されてるって思えるから…。」
「絶対に妬かない!」
部長からそっぽを向く。
部長の手が私の胸を撫でて来る。
「冗談は置いといて、あいつらとは付き合うようにした方が得だぞ。」
そう言ってYシャツの上から私の乳首を触り出す。
「止めてよ…。てか、3階の女の子と付き合って得するのは三浦さんとか部長だけでしょ!」
思わず、その手から逃げたくなる。