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幸せの頂点
第7章 軽蔑
はぁ…。
熱い吐息が漏れるだけで緊張する。
くちゅくちゅと自分の指先で奏で出る水音にも怯えちゃう。
私の指先に揺さぶられたクリトリスの膨らみがわかるだけでドキドキする。
ビリビリと全身に広がってく快感の波に乳首がピンと張り詰める。
神威…。
今すぐに私を抱いて…。
貴方が欲しいの…。
あの人の愛が欲しくて堪らない。
自分で与える慰めから幸せの頂点が見えて来る。
克との幸せが崩れ落ちる中で私は女の絶頂を迎えて全身を硬直させる。
お腹の中にもう1つの心臓があるみたいにドクンドクンと鼓動に似た痙攣を味わう。
もっと…。
神威…。
克にしがみつき神威の夢を見る。
覚めない夢の中に居たかった。
「おはよう…。」
克が笑顔で私の頬にキスをする。
思わず克のパジャマを掴んでた。
「紫乃…?」
私を心配する声。
抱いて…。
私が壊れるくらいに…。
そうすれば私は克の傍を離れない。
仕事を辞めてもいい。
あんな仕事…。
惨めに終わった仕事を悔やむくらいなら辞めても構わないとまで思い込む。
「どうしたの?紫乃。朝ご飯にしようね。」
爽やかに笑う克の笑顔が眩しくて見られない。
針のむしろに座らされた気分になる。
今日1日が地獄に感じる。
「朝食の用意をするわ。」
ベッドから出て着替えをして、すぐに台所に向かう。
何かをしてなければ落ち着かない。
克と居る事が苦痛に感じる。
克は2人の為にと洗濯や掃除をしてくれる。
その優しさが私を責めてる事実にすら克は全く気付いてない。
朝食が喉を通らない。
カラカラに私の喉が乾き、何度も水を飲み干す。