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スキンのアンニュイから作品を作ってみませんか?
第4章 月乃 朔夜 様【青い空。】
長く、長く、夢を見ていた気がする。
重い瞼をゆっくりと開くと、ボヤけた視界に見慣れない真っ白な天井。
どこだ、ここ。
「龍斗(たつと)!? 気づいたの? 今、先生呼んでくるから」
酷く慌てた様子の年配の女性が部屋を慌てて出て行く。
身体が重い。
窓。空。黒い雲。
しばらくしてバタバタという足音と共に数人の男性と女性がやって来た。
「小早川さん、ここがどこだかわかりますか?」
「……」
「ご自分の名前は?」
「……」
名前……。あれ? 名前、何だっけ。
「恐らく事故にあったことによる一時的な記憶喪失かと思われます。」
記憶、そうしつーーー?
その医者が言うには、俺の名前は小早川龍斗で23歳大学生。
バイクで事故に遭い、身体は奇跡的に左足と右腕の骨折で済んだらしい。頭を打ったけど脳には異常がなくて、記憶に関しては外傷的要因による一時的な記憶喪失じゃないかということ。
「日常的に問題なければもうすぐ退院できますよ」
最初に見た女性は母親らしい。
ウチには父親がいなくて所謂母子家庭。
大学行くために母親は遅くまで働いてるらしく、俺が目覚めてからは面会時間ギリギリまで来ない。
「龍斗くん、調子はどうかな?」
目覚めてから数日間、毎日のように現れる担当医。
笹原雄太先生。27歳。
見た目はすごいチャラい。
ピアスは何個開けてるんだ……。
重い瞼をゆっくりと開くと、ボヤけた視界に見慣れない真っ白な天井。
どこだ、ここ。
「龍斗(たつと)!? 気づいたの? 今、先生呼んでくるから」
酷く慌てた様子の年配の女性が部屋を慌てて出て行く。
身体が重い。
窓。空。黒い雲。
しばらくしてバタバタという足音と共に数人の男性と女性がやって来た。
「小早川さん、ここがどこだかわかりますか?」
「……」
「ご自分の名前は?」
「……」
名前……。あれ? 名前、何だっけ。
「恐らく事故にあったことによる一時的な記憶喪失かと思われます。」
記憶、そうしつーーー?
その医者が言うには、俺の名前は小早川龍斗で23歳大学生。
バイクで事故に遭い、身体は奇跡的に左足と右腕の骨折で済んだらしい。頭を打ったけど脳には異常がなくて、記憶に関しては外傷的要因による一時的な記憶喪失じゃないかということ。
「日常的に問題なければもうすぐ退院できますよ」
最初に見た女性は母親らしい。
ウチには父親がいなくて所謂母子家庭。
大学行くために母親は遅くまで働いてるらしく、俺が目覚めてからは面会時間ギリギリまで来ない。
「龍斗くん、調子はどうかな?」
目覚めてから数日間、毎日のように現れる担当医。
笹原雄太先生。27歳。
見た目はすごいチャラい。
ピアスは何個開けてるんだ……。