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碧の島
第18章 真実の告白
桜はどんどん気持ちをぶつけてきた・・・・。
「私が傍に居るのが皆・・・怖いんです・・・私も怖い・・でも誰にも頼れなくって・・家族は皆・・・私を置いて・・・逝ってしまった・・・・」
ギュッと俺の部屋着を掴み・・・
どんどん涙があふれて・・声が・・・震えだす・・・。
何だか俺も・・・。
何か知らないけど・・・。
胸が熱くなってきて・・・
ギュっと桜を抱きしめた・・・・。
「だから・・・・キクお爺ちゃんと・・・役場の課長さんだけがッ・・・・でもぉ・・・こんな情緒不安定な気持ち・・・言えない・・・・」
桜・・・・・。
「私怖いんです・・・家族が殺された理由も分からないし・・・私もいつか・・・ああなるのかって・・・お父さんやお母さんや・・・お姉ちゃん・・・きっと・・・・」
・・・・・・。
もう・・・
無理だ・・・。
「痛かっただろうなって・・・・ッ・・・・・」
俺の頬にも・・・涙が流れる感触があった・・・・。
もうダメだって思った・・・。
正常な気持ちではいられない・・・・。
「私っ・・・・・」
桜が顔を上げて・・涙でいっぱいの顔で俺を見た・・・。
俺もきっと同じ顔だ・・情けないって思う・・・。
でも・・・・。
「俺が守る・・・・・」
傍に居ろよ・・・。
俺が・・・傍に居るから・・・・。