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アリョーナの旅路
第3章 アリョーナの旅路・最終章
アタシは、リスボンの港に着いた後にモスクワを目指してヒッチハイクをしまして、いろんな車を乗り継いで旅を続けてきました。

ポルトガルからスペインを通りましてフランスまで来ましたが、途中で所持金が大きく減少してしまいまして、残りは7ユーロしかありませんでした。

バイトをしまして、どうにか所持金が5000ユーロに回復しまして、旅を再開しました。

2015年の7月に、アタシはイタリアに入国をしましたが、この時に所持金が再び大きく減少をしまして、70セントしか残っていませんでした。

再びアタシは、バイトをしまして旅費を稼ぎまして、2015年11月に所持金は8500ユーロまでに増えました。

鉄道を乗り継いで、モスクワまで行こうとしたものの、ミラノ北駅(マルペンサ・エクスプレス駅)の窓口で国際列車の切符を買おうとしたものの買うことができませんでした。

…と言うよりも…

アタシはこの時、生まれ故郷に帰りたくないと言う気持ちの方がいっそう強くなっていましたので、足が凍りついてしまいました。

そう言うわけで、アタシはミラノでひとり暮らしをしていると言うわけでありました。

極東ロシアへ帰ることができなくなったアタシは、ミラノ市内のセーナト通りにある小さなアパートでひとり暮らしをしていました。

バイトは、朝は6時から10時までチャオ(セルフサービスレストラン)のチュウボウの皿洗いのバイトをしまして、昼は1時から夕方5時までグランドホテルエ・デ・ミランにて水回りの清掃のバイトのふたつを掛け持ちしまして働いていました。

もう少しおカネがほしいときは、セリエAの試合がある日にサン・シーロスタジアムに行きまして、ジェラートの売り子さんのバイトもしていましたし、イギリスの男性雑誌のグラビアの素人モデルなどもしていました。

ミラノに来てから3年になりますと、アタシはミラノでの暮らしになれたので、生まれ故郷から足が遠のきました。

その間、アタシの実家の家族がどうなっていたのかと言うことにつきましては分からないままになっていました。

そしてアタシは、知らないうちに幸せになるチャンスを逃していました。
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