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第3章 アリョーナの旅路・最終章

「何よタメルラン…あんた昨日までの間どこで何をしていたと言うのよ!?」
「アリョーナ…怒っているのかよぉ…」
「当たり前でしょ!!あの時、どうしてアタシをミラノ中央駅に置き去りにしたのよ!?」

アタシはますます怒りっぽくなっていましたので、タメルランはアタシにこう言いました。

「ルガーノと…決闘になってしまった…」
「タメルラン!!あんたどうしてルガーノさんと決闘をしてゴタゴタを起こしたりしたのよ!?あんた、また刑務所に行きたいわけなの!?何とか言いなさいよ!!」

アタシからの問いに対しまして、タメルランは返す言葉がありませんでした。

アタシは、タメルランにこう言いました。

「タメルラン…アタシね…もうあんたと一緒には暮らせないわ…あんたと再婚をしたいと思っていたけれど…気持ちが変わってしまったのよ…タメルランのこと好きだったけれど…アタシは、一緒に暮らすことはできないわ…アタシはね…結婚には向かない女なのよ…タメルランがどうしても結婚がしたいと言うのならば…別の相手を探して…お願いだから…」
「アリョーナ。」
「タメルラン…お願いだから…」
「オレのこと…あきたと言うのかよ？」

タメルランが居直った口調でアタシにこう言いましたので、アタシはタメルランにこう言い返しました。

「何なのよ!!居直った口調でアタシに言わないでよね!!アタシはね!!タメルランへの想いはなくなったのよ!!アタシはね!!ダンナがいないままでもいいのよ!!女ひとりになっても生きて行くことに決めたのだから!!もういいでしょ!!アタシ!!また旅に出るから!!アタシが幸せになれる国を探して旅に出るから!!」

アタシは、タメルランにこう言った後にボストンバックと赤茶色のバッグを持って、ひとりで旅に出ました。

タメルランは、何も言うことができないまま、だまってアタシを見送るより他はありませんでした。