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ラブ・アンド・セックス
第2章 舞台の上でセックス!?
「みなさん、席についてください」
玲子さんが声を掛けた。稽古場の中央にロの字でセットされたテーブルの上に名札が置かれていて、みんな自分の名前のところに座る。オレと麻衣は、石原さんたちの隣だった。
「それでは顔合わせを始めます。最初に、舞台監督兼演出・脚本の相沢先生、ご挨拶をお願いします」
上座中央の席に一人で座っていた相沢先生が立ち上がった。
「相沢です。今日からひと月半ほど、よろしくお願いします」
先生は、凛と通る声で話し始めた。
「皆さん、既にご存知のとおり、今回の舞台のテーマは夫婦です。人類は、結婚という制度をつくることで、優秀な子孫を残すことに成功し、繁栄してきました。そんな人類が文明社会となった今、少子化という問題に悩んでいるのは、何という皮肉なことでしょうか。
私は、この舞台で改めて夫婦とは何か、その本質を問いたいと思っています。恐らく今までで最も実験的で、もっともリスクの高いものになるでしょう。しかし、この舞台は必ずや評価され、演劇に新たな時代をもたらします。私を信じてください。みなさん、一緒に歴史に新しいページを刻みましょう」
拍手が起こった。みんなの熱が一気に高まるのがわかる。
歴史に新しいページを刻む……なんてスケールの大きな話なんだろう。オレも身体が熱くなった。
玲子さんが声を掛けた。稽古場の中央にロの字でセットされたテーブルの上に名札が置かれていて、みんな自分の名前のところに座る。オレと麻衣は、石原さんたちの隣だった。
「それでは顔合わせを始めます。最初に、舞台監督兼演出・脚本の相沢先生、ご挨拶をお願いします」
上座中央の席に一人で座っていた相沢先生が立ち上がった。
「相沢です。今日からひと月半ほど、よろしくお願いします」
先生は、凛と通る声で話し始めた。
「皆さん、既にご存知のとおり、今回の舞台のテーマは夫婦です。人類は、結婚という制度をつくることで、優秀な子孫を残すことに成功し、繁栄してきました。そんな人類が文明社会となった今、少子化という問題に悩んでいるのは、何という皮肉なことでしょうか。
私は、この舞台で改めて夫婦とは何か、その本質を問いたいと思っています。恐らく今までで最も実験的で、もっともリスクの高いものになるでしょう。しかし、この舞台は必ずや評価され、演劇に新たな時代をもたらします。私を信じてください。みなさん、一緒に歴史に新しいページを刻みましょう」
拍手が起こった。みんなの熱が一気に高まるのがわかる。
歴史に新しいページを刻む……なんてスケールの大きな話なんだろう。オレも身体が熱くなった。