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ラブ・アンド・セックス
第2章 舞台の上でセックス!?
舞台の上でセックスを実演するなんて、常識では考えられない異常なことだ。それなのに、ここにいる誰一人、それを指摘しないばかりか、やるのが当たり前という雰囲気でいる。オレには、理解できなかった。
「三上くん……」相沢先生がオレのほうを向いた。「石原くんたちはやってくれるようだが、君たちはできるかね?」
オレはすぐには返事ができなかった。
「これはかなりリスクをともなう舞台だ。君たちに無理強いをする気はない。できないなら、そう言って欲しい。他の役者を探すから」
「先生、少し麻衣と二人で話をしてもいいでしょうか?」
「いいだろう」
オレたちは席を外し、廊下に出た。
「麻衣、どうする? セックスを観客に見せるなんて普通のことじゃないよ。先生も、ああ言ってくれてるし、辞退しようか?」
辞退に気持ちが傾いていたオレは、てっきり麻衣も同意してくれるとばかり思っていた。しかし、それは違った。
「確かに舞台の上でセックスするなんて信じられないし、イヤだけど、私はこのチャンスを逃したくないと思ってる」
オレの目を見ながら麻衣は、きっぱりと言った。
「えっ、麻衣は大丈夫なの? たくさんの人の前でセックスをしてみせるんだぞ」
「翔平くんとするなら大丈夫。きっとうまくできると思う」
顔は青ざめていたが、目の輝きは失っていない。まっすぐ未来を見ている、そんな感じの目だった。
「お義父さんとの約束もあるし、私たちには、あまり時間が残されてないわ。石原さんたちだってやるんだし、やりましょうよ、翔平くん」
オレは、麻衣の芯の強さに改めて驚かされた。大きなリスクをとってでも自分を成長させようとしている。それに比べてオレはどうだ。ビビッて目の前にある大きなチャンスを自ら手放そうとしている。役者として生きる覚悟で麻衣に完全に負けていた。
「三上くん……」相沢先生がオレのほうを向いた。「石原くんたちはやってくれるようだが、君たちはできるかね?」
オレはすぐには返事ができなかった。
「これはかなりリスクをともなう舞台だ。君たちに無理強いをする気はない。できないなら、そう言って欲しい。他の役者を探すから」
「先生、少し麻衣と二人で話をしてもいいでしょうか?」
「いいだろう」
オレたちは席を外し、廊下に出た。
「麻衣、どうする? セックスを観客に見せるなんて普通のことじゃないよ。先生も、ああ言ってくれてるし、辞退しようか?」
辞退に気持ちが傾いていたオレは、てっきり麻衣も同意してくれるとばかり思っていた。しかし、それは違った。
「確かに舞台の上でセックスするなんて信じられないし、イヤだけど、私はこのチャンスを逃したくないと思ってる」
オレの目を見ながら麻衣は、きっぱりと言った。
「えっ、麻衣は大丈夫なの? たくさんの人の前でセックスをしてみせるんだぞ」
「翔平くんとするなら大丈夫。きっとうまくできると思う」
顔は青ざめていたが、目の輝きは失っていない。まっすぐ未来を見ている、そんな感じの目だった。
「お義父さんとの約束もあるし、私たちには、あまり時間が残されてないわ。石原さんたちだってやるんだし、やりましょうよ、翔平くん」
オレは、麻衣の芯の強さに改めて驚かされた。大きなリスクをとってでも自分を成長させようとしている。それに比べてオレはどうだ。ビビッて目の前にある大きなチャンスを自ら手放そうとしている。役者として生きる覚悟で麻衣に完全に負けていた。