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彼女が制服を脱いだら・・・・
第1章  ① 彼女の唇
ある5月の温かい日の午後、教室の中でだるそうに授業を受けている中本彰夫(なかもとあきお)は、高校2年生。

「昼飯の後の授業ってどうしてこんなに苦行なんだろう・・眠くて死にそうだ。」

彰夫は科目の中で1番苦手な英語の授業に気が参っていた。

「でもこの後今日は部活があるし終わったら帰り道で美香とキスして帰ろう。」

美香というのは彰夫の彼女の名前で「堀口美香(ほりぐちみか)」というのが本当の名前だ。

明るいショートボブの女の子で友達からは「ほりちゃん」と呼ばれている。

美香とは高1の時の同じクラスになり一目ぼれした彰夫が、美香と仲良くなりたくて演劇部に入ろうとしていたのを追いかけて一緒に入ったのだ。

演劇部に入ったからといって1年生からすぐに役が貰えるわけでもなくひたすら発声練習と筋トレやマラソンなどの基本的なことをひたすらやっていた。


舞台という世界がお気楽にやっているものだと勘違いしていた彰夫は最初驚きの連続だった。

昨年までは、岩淵という演劇の対してとても厳しい男性顧問がいたのだが今年の春に異動で他校に行ってしまい現在は山口という50代の笑う時に「うひひひひっ。」というデブの禿オヤジが顧問をしている。

山口はとにかく目つきがいやらしく女子生徒からキモがられていた。

岩淵が異動するというのが決まった時に顧問がいなくなるというのが学校で多少問題になり部長の菊池彩が顧問をやってくれる教員を必死に探し、頼み込んで引き受けてもらったという経緯がある。








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