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第2章 取締役経理部長 　ユカリ

　現実の社会では、ユカリも、そしてあの消えてしまった早苗も、男たちと競い、神経をすり減らしながら闘っているのだろう。

　そんは働く女性が、性の歓びを得るには、理性を捨て、メスに変身するための『通過儀礼』が必要なのかも知れない。

　尻を激しく打たれることを求める早苗、エロ下着を身に着けて殻を破ろうとするユカリ。

　浩二の前に降って湧いたように現れた二人の美女が見せたものは、その美しい肉体だけではなかった。

　二人はその体とともに、心の奥底に秘めていた性癖、淫らな欲望をもまた浩二の前に曝け出したのだ。

　（そんな女性に次々とご指名を受けた俺は、指名打者か。責任重大だ）

　指名打者がいつまで続くか・・・。
　何はともあれ、ユカリに相応しい人が見つかるまでは俺も頑張ろう。