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黄昏異変 肉欲の奈落
第1章 女医 早苗
「父親代わりじゃなくて、男性としてよ・・・」
黒い喪服の袖口から伸びた早苗の腕は白く透き通り、握った手の柔らかな感触が浩二をさらにドギマギさせた。
「本当よ、本当に好きになったの」
狼狽する浩二に追い討ちを掛けるような早苗の声。
「早苗さん、心臓に悪いよ。君のような綺麗な女性にいきなりそんな風に言われたら、今度はおじさんも動脈瘤破裂であの世行きだ」
浩二は早苗の手を振り解いた。
「乾さん、わたしのこと嫌い・・」
早苗の言葉が浩二の心臓をえぐる。
「嫌いじゃないよ、でもね」
「じゃあ、わたしが好きになってもいいでしょ」
「だから、僕も早苗さんが好きだよ。でも、好きにもいろいろあるでしょう」
「いろいろって」
矢継ぎ早の早苗の言葉に浩二はますます狼狽した。
「早苗さん、もう、乗船の時間だ。行かなくっちゃ」
浩二は早苗から逃げるように港に向かって歩き出した。
黒い喪服の袖口から伸びた早苗の腕は白く透き通り、握った手の柔らかな感触が浩二をさらにドギマギさせた。
「本当よ、本当に好きになったの」
狼狽する浩二に追い討ちを掛けるような早苗の声。
「早苗さん、心臓に悪いよ。君のような綺麗な女性にいきなりそんな風に言われたら、今度はおじさんも動脈瘤破裂であの世行きだ」
浩二は早苗の手を振り解いた。
「乾さん、わたしのこと嫌い・・」
早苗の言葉が浩二の心臓をえぐる。
「嫌いじゃないよ、でもね」
「じゃあ、わたしが好きになってもいいでしょ」
「だから、僕も早苗さんが好きだよ。でも、好きにもいろいろあるでしょう」
「いろいろって」
矢継ぎ早の早苗の言葉に浩二はますます狼狽した。
「早苗さん、もう、乗船の時間だ。行かなくっちゃ」
浩二は早苗から逃げるように港に向かって歩き出した。