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-その後の世界-
第1章 3年後の世界
皮を引っ張って竿の根元を持ち、再びソレを咥えようと口を開けた時だった。
「……なに、言ってんだよ」
その赤い舌先が、亀頭の先にある小さな割れ目に触れる瞬間……カズが僕の両肩を掴んでそれを制した。
「たり前だろ……!」
鋭い眼力。
感情に任せて引き剥がし、目を見開いた僕に顔を近付けるカズ。
「お前が俺を……足手まといだった俺を、あの地獄から救い出してくれたんだろ……?
今度は俺が、お前を救ってやる。
こんな形になっちまったけど……でも、どんな形だろうと………俺は、伊江の支えになりたい」
「……カズ」
抱き竦められて……胸の奥がきゅう、と締め付けられる。
肌と肌が小さく擦れ合う度、溶け合っていくような……心地良さ。
心臓の高鳴り……
……本当に、カズと僕の細胞が混ざり合って
ひとつになっちゃえばいいのに……
僕なんていらない。
カズの体の一部になって……もう何も考えたくない……