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とし子の悲劇
第1章 とし子の悲劇
そしてまた、次の日の朝のことでありました。

Aさんは、とうとう会社を無断で欠勤した後に家出をして行方不明になってしまいました。

それなのに、桂一郎さんたち職場の従業員さんたちはAさんが無断欠勤したことを聞いて『ザマーミロ』と思っていました。

そうしたことが原因で、職場の雰囲気が一気によどんでいました。

いつものように、朝礼のあと「よろしくお願いします。」と言った後、従業員さんたちはそれぞれの持ち場につきましたが、桂一郎さんは武方さんから「桂一郎さんは今日は仕事はなしだ!!親会社の工場長室に一緒に行くから…来なさい!!」と厳しい口調で言われたので仕事をさせてもらえませんでした。

Aさんが行方不明になっていることを理由に、桂一郎さんは武方さんと一緒にアサヒビール四国工場内にある工場長室に行くことになっていました。

これって、査問委員会じゃないかと桂一郎さんは思っていました。

桂一郎さんたちが従業員さんたちがAさんを口々になじったことが原因で、Aさんが行方不明になった上に配送伝票の入力する人が不在になってしまいましたので、四国工場から四国4県と近畿と中国地方の一部への商品の配送が数日間にわたりましてストップしてしまいました。

応急措置としまして、兵庫県の工場にストックされている製品の一部を急きょ四国4県へ配送する分に回すなどしまして対応をすることにしました。
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