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第1章 とし子の悲劇

シーンは工場長室にて…

武方さんは、四国工場の工場長さんと親会社の役員数人の前で土下座をしまして、従業員さんの引き留めに失敗したことを謝罪しました。

工場長さんは、厳しい口調で武方さんにこう言いました。

「今回は、兵庫県の西ノ宮工場にお願いをして、配送分のうち４分の１を四国地方に配送する分に回ることになったので、当面の危機は回避できたが…今回の問題は、配送センター内の従業員さん同士の痴情のもつれだと言うことじゃないか…キサマは人の話を聞いているのかね!?」
「工場長、もうしわけございませんでした。２度と同じようなトラブルが起きないように…全力をあげて…」
「キサマの言っているセリフはもう聞きあきたのだよ!!過去にも、同じようなもめ事で配送センターの業務が止まるなどのトラブルが数回も起きているだよ…キサマは本当に従業員さんのことを想っているのかね!?これ以上従業員さんたちの不満を高め続けるのならば、うちの工場との委託契約を来年３月31日の満了日を持って来年度の更新はしないと言うことになるのだよ!!｣

武方さんは、工場長さんからサイゴツウチョウを突きつけられたので、顔が青ざめてしまいました。