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完熟の森
第12章 寂しい大人
僕はこれ以上いたら、何やらおかしな感情が生まれそうで怖くなってきた。


「この本借りて行きます。また来ますね。酒は程々に」


雫の応答も聞かず家を出た。


胃の辺りがグッと押されたような変な気分だった。


僕は大きく深呼吸した。




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