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完熟の森
第15章 変化
昇降口で靴を履き替えると、斜め下の富岡の靴に目が止まる。


富岡は部活をしていない。


「理音、富岡見なかった?」


「えっ、知らない」


「まだ、居るみたいだ」


「へえ」


理音は素っ気なく返事をした。


理音のネクタイが緩んでいる。


「理音、ネクタイ直してやる」


「えっ?あっ?」


理音はちょっと落ち着かなかった。


でも僕は結び直してあげた。


僕がニコッと理音に微笑んだら理音は俯いて目を反らした。




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