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完熟の森
第20章 恋人 1
僕は少し自信がついて、雫の肩を抱いた。
「千晶、素敵よ。なんだかドキドキしちゃう」
「小嶺先生もね」
僕はニヤリと笑った。
どうやらこのパーティーは先生が沢山いる事が分かった。
そう、これは出版社のパーティーだ。
だから作家が沢山来てるんだ。
僕が読んだ作家もこの中に居るんだ。
なんかすげーや!
僕は近くのボーイのグラスを二つ取った。
二人でそれを飲もうと雫に渡す。
「千晶、これお酒よ。飲むふりでいいから」
「分かった」
僕は口を付けただけにした。