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完熟の森
第28章 君を乗せて
僕は自転車を出して跨った。


「雫、乗って。後ろ」


「…うん」


雫はちょっと躊躇しながら乗った。


「捕まって」


「うん」


雫が僕の腰に捕まったのを確認してから、僕はペダルを漕ぎ出した。


森の中はガタガタと揺れる。


でも僕はもう慣れた道だった。




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