この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
完熟の森
第34章 守りたい
「小嶺家はもう私一人。全てを相続した私は、本家は壊してマンションにして売り、両親の思い出が詰まった山と森と家を守ってるの」
雫の守ってるモノはデカいと思った。
でも雫は華奢で小さくて不安定に見えた。
「雫…俺は大事なモノ守ってる雫ごと守りたい。
もう少し、待ってて。 俺、大人になるから」
雫は物凄く驚いた顔をした後、ちょっとはにかんだ顔をして小さく笑ってくれた。
「ねぇ、家って人が住まないと死んじゃうのよ」
と言った。
「じゃあ、戻ろうか」
僕は雫の手を握って微笑んだ。
「うん」
僕達は繋いだ手を離さないまま家へ戻った。
雫の守ってるモノはデカいと思った。
でも雫は華奢で小さくて不安定に見えた。
「雫…俺は大事なモノ守ってる雫ごと守りたい。
もう少し、待ってて。 俺、大人になるから」
雫は物凄く驚いた顔をした後、ちょっとはにかんだ顔をして小さく笑ってくれた。
「ねぇ、家って人が住まないと死んじゃうのよ」
と言った。
「じゃあ、戻ろうか」
僕は雫の手を握って微笑んだ。
「うん」
僕達は繋いだ手を離さないまま家へ戻った。