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兄貴の彼女/彼の弟(MILK&honey 後日談)
第2章 彼の弟

「はい?」
お風呂に入って、おやすみなさいのご挨拶をして、髪を乾かして。明日の朝食を考えて、そろそろ寝ようと思っていたら、外からノックの音がした。
「……こんばんは。いい?」
「うん。……入って?」
彼は、ん、って頷くと、部屋に入ってそーっと戸を閉めて、念の為な、って鍵も掛けた。
「こんばんは。どうしたの?リビングだと、眠れない?」
彼は今日、自分のベッドをお客様に譲って、リビングのソファで寝る事にしていた。
疲れちゃうと、よくそうしてるけど。最初からそこで寝ようとするのは、寝落ちするのとは、違うのかも。
「んー……眠れないってゆーか……ちっと、話したくって」
私と彼は、並んでベッドに腰掛けた。
「話って、なぁに?」
「今日、ごめんな。急に来て、泊まることになって」
「ううん。全然平気だよ?兄弟の会話とか聞いてるの、楽しかったし」
「そう?……迷惑じゃ無かった?」
軽く、抱き寄せられる。お客様が来てからずっとくっ付いたり出来なかったから、ほっとする。
「迷惑なんかじゃ無いよー……だって、ここは光のお家だし、勇くんは光のご家族だし……私、光のご家族と仲良くなれたら嬉しいし、私のことも、仲良くしても良いって思って貰えたら、嬉しいもの」
光は私の言うことを黙って聞いていてくれて、話し終わると、いろんなところにキスしてくれた。
「るり、好き。すんげぇ好き……」
「ん……もうっ、だーめ。勇くんが居るんだから」
私が止めると、ワンピースの前のファスナーを開いてそこにキスしてた光は、ムッとした。
「……勇のが良いの?」
「え?」
肩の辺りにぐりぐり頭が擦り付けられて、そのままそこを肌蹴られて、ちゅうっと強くキスされる。
「……あいつ、まだ高校生なのに、もう俺よりも背ぇ高ぇし。母親似だから、イケメンだし。年だってるりに近くて、おじさんじゃねーし。」
……拗ねてる。
朔さんとかに時々、いい年して拗ねるな!って言われたりしてるけど、私は、こういう光も嫌いじゃない。可愛いなとか思っちゃう。
「……光は、おじさんなんかじゃ無いよ?背とかイケメンとか関係なく好きだし、格好いいって思ってるって言ったでしょ?」
くすくす笑うと、雨に降られた犬みたいな情けない顔で項垂れた。

