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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第3章 過去
 こんなお天道さまがまだ頭上に輝いている刻限にはやほろ酔い機嫌で、どんちゃん騒ぎをしているのはよほどのお大尽か、放蕩者しかいない。まともな男なら、額に汗して働いている時間帯ではないか。





 今、翠翠楼の二階は一人の客が貸し切り中である。その客というのがどっぷりと肥えた老年の隠居だというなら、まだ話も判るが、あろうことか、まだ二十代前半の若者だというのだから、もう世も末の感がある。
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