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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第26章 愛と煩悶の狭間で
 とはいえ、このまま皇女を側室の地位にとどめおいては清皇帝の怒りに触れるのではないか―、不安があるのもまた確かだ。その不安は朝廷の中で次第に強いものになりつつあった。





 セリョンはその日、居室で絵を描いていた。文机の上に紙をひろげ、蘭の花を墨で描く。特に絵を趣味としているわけでもないけれど、何かしていなければ余計なことを考えてしまいそうだったからだ。
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