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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第26章 愛と煩悶の狭間で
 都の名所と呼ばれる桜もあらかたは散った。宮殿の広大な庭園にもむろん桜はあるし、満開になれば見事なものだが、花見には行かなかった。満開の花を見ていると、何故か哀しくなってしまう。亡くした児の代わりのように成長を愉しみにしていた姫金魚草も見にいかなくなった。
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