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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第40章 紫苑の花の咲く頃に
―違う! 死ぬことは簡単だ。俺が一人死んで、その生命で彼女の無念が晴らせるなら、俺は歓んでこの生命を差し出すだろう。けれど、俺はこの国の王だ、王の生命は自分一人のものじゃない。今、俺が後継者もいないまま死ねば、この国は混乱の極みに陥るだろう。それだけは避けねばならないんだ。
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