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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第9章 月夜に、輝く池のほとりで
 桜の時期はとうに去り、大樹には花はなく、瑞々しい青葉が茂っているだけだ。セリョンが改めて桜樹の下に佇み、蒼い葉の天蓋を見上げていると、殿舎の扉が細く開いた。





「セリョン」
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