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男と女のオシッコ事情~ドライブの時は気を付けて
第1章 男は簡単

山中湖から御殿場に向かう道は大渋滞で車が進まない。

「明美さん、と、止めて下さい…」
「どうしたの?」
「あの、オシッコ。もう限界、ヤバイ」
「しょうがないわね。早く戻ってきてよ」

車から飛び出した僕は道路脇の藪の中に駆け込んだ。他の車からも同じように藪の中に飛び込んで行くる。
僕は洩れそうで足踏みしながらチャックを下ろしてどうにか間に合った。

オシッコが笹にあたって“ザ、ザザッ”と大きな音を立てているけれど、かまわない。
助かった…気持ちいい…僕はオチンチンを摘まみながらほっとしていた。

「手は洗ってないでしょう。そんな手でいろいろ触っちゃだめよ」

車に戻ると、明美さんは笑いながら僕にウェットティシュをくれた。

「すみません。助かりました」
「男はいいわね。どこでも出来るんだから」

その通りだけど、僕は恥ずかしくて聞こえないふりをしていると、明美さんは「急がなくちゃ」と言って車を出した。

オシッコしている間にも、帰る車が増えたようで、渋滞はひどくなっていた。

「混みますね」
「そうね。暗くなる前に高速に載りたいけど」

今日は5歳年上の隣りの明美さんが免許を取ってから初めての遠出、しかも、朝からずっと運転で、大分疲れている。でも、オシッコを済ませてすっきりした僕はラジオから流れる音楽を聴いているうちに眠ってしまった。
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