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復讐の味は甘い果実に似て
第1章 終わりと始まり

それからの2日間、僕は大学の研究室で寝泊まりしていた。
研究室には、来客用にソファーが置いてあって、一応そこで寝ることもできる。
先生も、同室の院生連中も、何となく僕の雰囲気で事の経緯を察したのか、特にうるさいことは聞いてこなかった。
だが、そういう生活も2日が限界だった。
いくら部屋に帰れないからといっても、そうそう服を買い込むわけにはいかなかったし、第一、僕が悪いわけでもないのに、自分の部屋に帰れないというのも変だ。
結局、僕は、その日を身辺整理と休養に充てることに決めた。
まず、恵梨が大学に行っている昼間に、彼女の部屋に寄って、合鍵を返すことにした。
河川敷を歩いていたときに、川の中に投げ捨ててしまおうと思ったが、後で返してくれと言われると嫌だったので、恵梨の部屋の合鍵はまだ僕のキーホルダーの中にあるのだった。
恵梨が部屋にいる可能性もあるにはあったが、そのときはもう余計なことは何も言わずに言うべきことだけ伝えて、別れることにしよう。
とりあえず合鍵は封筒に入れて、恵梨の部屋の扉の郵便受けにでも落としておけば、僕の意図は伝わるだろう。
もう、あの部屋に行くのは心の底から嫌だったが、行かないわけにもいかない。
研究室には、来客用にソファーが置いてあって、一応そこで寝ることもできる。
先生も、同室の院生連中も、何となく僕の雰囲気で事の経緯を察したのか、特にうるさいことは聞いてこなかった。
だが、そういう生活も2日が限界だった。
いくら部屋に帰れないからといっても、そうそう服を買い込むわけにはいかなかったし、第一、僕が悪いわけでもないのに、自分の部屋に帰れないというのも変だ。
結局、僕は、その日を身辺整理と休養に充てることに決めた。
まず、恵梨が大学に行っている昼間に、彼女の部屋に寄って、合鍵を返すことにした。
河川敷を歩いていたときに、川の中に投げ捨ててしまおうと思ったが、後で返してくれと言われると嫌だったので、恵梨の部屋の合鍵はまだ僕のキーホルダーの中にあるのだった。
恵梨が部屋にいる可能性もあるにはあったが、そのときはもう余計なことは何も言わずに言うべきことだけ伝えて、別れることにしよう。
とりあえず合鍵は封筒に入れて、恵梨の部屋の扉の郵便受けにでも落としておけば、僕の意図は伝わるだろう。
もう、あの部屋に行くのは心の底から嫌だったが、行かないわけにもいかない。

