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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第22章 安岡兄弟
スマホの着信音が鳴り響いたのは土曜だってのに結構朝の早い時間だった。



「…はい?」

『宏太、今日俺実家帰るんだけど、お前はどうする?』

電話の主は兄貴。

「俺、バイトあるから無理。」

『何だよ。久々に帰ったら一緒にゲームしたかったのに。』

「何で実家帰るの?」

『高校の時の部活の先輩が結婚するんだ。その結婚式出席のためだよ。』

「へー。だったら兄貴が気持ち悪いほど好きだった人も来るの?」

『はっ?その言い方!…来るよ。確認済み。』

「え…まだ接点あったの?高校卒業したら音信不通って言ってなかった?」

『お前には言ってなかったけど、同じ会社の同じ部署にいる。』

は?何その設定。絶対フラグじゃね?フラグだよね?

「兄貴!これはフラグ回収しろって言われてるようなもんだ。」

『そりゃあ今でも好きだけど……。』

うわぁ10年間同じ人が好きなわけ?
信じらんない。

『けど、佐倉が今好きなのは同じ部署の課長なんだよ。非の打ち所がない完璧な人で男から見てもカッコイイ人だし、勝ち目ない。』

「兄貴…いい加減告って終わらせてさっさと彼女作れよ。」

『うるせー!お前こそ、ゲームばっかしてないで彼女作れよ!』


兄貴はそれだけ言うとプツっと通話を切った。

実家…夏休みもバイトとネドゲ、課題に忙しくて帰れなかったし、久々に帰るのも悪くない。
ゲームで兄貴負かすのも面白そうだ。
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