この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
もうLOVEっ!ハニー!
第1章 生まれ変わり
「いじめのない高校生活を送りたいなら、早乙女こばるを連れて歩けばいい。美弥でもいいかな。あの辺の連中は学園でも結構イイ位置にいるから。奈己はお勧めしない。あいつは仲間でも喰う怖い男だからな。亜季は無視していい。あいつはオカマだ」
 つい笑ってしまう。
 オカマの言い方が滑稽で、愛があったから。
 隆人が眉を上げる。
「んー。笑顔はいいね、かんなちゃん。君の武器にしたらいい。大丈夫。入学式なんて怖がらないで胸張っていい。ここは今までとは違う世界だ。それを望んで来たんでしょ?」
 ゆっくりと。
 浸みるように。
 私の心を見抜いた言葉。
「……はい」
 それしか言えません。
 隆人は満足げに頷く。
「来週には残りの二人もやってくる。曜日はバラついてたかな。とにかく、年上連中は優しいから仲良くしとけばいい。付き合い方がわからなかったら美弥のそばにいればいい。あいつはみんなの中心にいる。無理に襲ったりはしないしな。意外に硬派なんだ」
 頬が持ち上がるのを感じる。
 一つ一つの言葉が温かい。
 この管理人さんは、一人一人を凄く理解しているようです。
 父親ってこんな感じなのでしょうか。
「ちなみにかんなちゃんの部屋は角部屋だ。向かい側に新入生が入る。数少ない同級生は慎重にな。なにかあったら僕か……女医か、陸に言うといい。相談役にはあいつは最適だ。おっと。説明ばかりしてても仕方ないし、ここでかんなちゃんがぶっ倒れたら大変だから早く治療するか」
 ぽんと手を打って、扉を開く。
 視界に現れた長身の女性に声が上がってしまう。
「悪趣味だな。聞いてたの?」
 扉のすぐ前にいる彼女がぎろっと隆人を睨む。
「患者を待たせんじゃないわよ。私の仕事が増えるだけでしょ」
 またきつそうな方です。
 緊張していると、こちらを見て、天使のように優しく微笑む。
「はじめまして、松園さん。私は寮の専門医、榎平鳴海よ。なる先生って呼んでね。奈己がいるからややこしいから」
 なにがややこしいかよくわかりませんが、頷きます。
 マニキュアで飾られた指に誘われ、中に入る。
 むっと香水の匂い。
 厭ではありませんが、酔いそうです。
 百合でしょうか。
 甘い、脳までくる香り。
「痛そうね、それ」
 隆人も後から入ってくる。
/421ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ