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わたしの心が消えるとき
第7章 迷いの海、夏休みの終わり
産婦人科医院からの帰り道、渚は妙に楽しそうだった。
「真由ももうすぐ、あそこにいた人達みたいなお腹になるんだよね?なんか面白い!」
本当は父親が同行するはずだったが、女の子同士の方がいいと言って、渚に頼んだのだ。
「まだ先だよ。三ヶ月位にならないと」
「赤ちゃんの音とか、あたしにも聞かせてよね」
「いいけど…それにしても渚、恥ずかしすぎるよ。待合室で名前呼ばれた時も、ボクの代わりに、あんな大きな声で返事して…」
「だって真由、声小さいよ?あんなの聞こえない。いつもの元気はどうしたの?」
「だって…」
医院には、大勢の妊婦がいた。
その中で、明らかに子供の真由が診察を受けに来ている。
みんな真由を、いかがわしい物のように見て、あからさまにヒソヒソ話ししている者もいた。
渚はそんな妊婦達を睨み、無言で威嚇していた。
この子だって妊婦だよ!あんた達とどこが違うの!?
「真由ももうすぐ、あそこにいた人達みたいなお腹になるんだよね?なんか面白い!」
本当は父親が同行するはずだったが、女の子同士の方がいいと言って、渚に頼んだのだ。
「まだ先だよ。三ヶ月位にならないと」
「赤ちゃんの音とか、あたしにも聞かせてよね」
「いいけど…それにしても渚、恥ずかしすぎるよ。待合室で名前呼ばれた時も、ボクの代わりに、あんな大きな声で返事して…」
「だって真由、声小さいよ?あんなの聞こえない。いつもの元気はどうしたの?」
「だって…」
医院には、大勢の妊婦がいた。
その中で、明らかに子供の真由が診察を受けに来ている。
みんな真由を、いかがわしい物のように見て、あからさまにヒソヒソ話ししている者もいた。
渚はそんな妊婦達を睨み、無言で威嚇していた。
この子だって妊婦だよ!あんた達とどこが違うの!?