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わたしの心が消えるとき
第7章 迷いの海、夏休みの終わり
渚は自分の手を見ていた。上の空だ。
その指にはマニキュアが塗られていた。

ほのかは困惑して真由を見る。
真由は努めて明るく
「せっかく三人揃ったから、どこか行こうよ!」
ほのかの手を取って歩きだした、
「ほら渚、行くよ!」

すると渚は、さっきまでとは打って変わって明るい声で
「ねえ、あたしの家に来ない?」
笑顔で先に立って歩きだす。

ほのかは嬉しそうについて行った。

渚ちゃん、ちょっと具合悪かっただけなんだ。よかった、元気になって。

楽しそうに、ほのかと話しながら歩いていく渚。
その背中を見ながら、真由はなぜか、奇妙な違和感を感じていた。

家に着いても渚は上機嫌で
「おばあちゃん、ちょっと出かけてるから」
と、台所でジュースを入れて、ふたりに運んできた。
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