この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私、普通の恋愛は無理なんです
第8章 サイドストーリー✦香織視点2
「七菱銀行の顧客情報の生データが、誰かに抜き取られているそうだ」
エレベーターホールでシステム情報部の竹中部長はバーコード頭を掻きながら里井部長に耳打ちしていた。竹中部長は里井部長の同期らしい。
「セキュリティは? 外部からヤられたら引っ掛かるだろ?」
里井部長は缶コーヒーのプルトップを引きながら言った。
「ああ、だけどセキュリティシステムは反応してないそうだ」
「じゃあ、内部の……?」
「……の可能性もあるそうだ。向こうの担当によると、臨時のシステムテストが何度か実行されている記録が残っているらしい」と竹中部長が言ったあと、「そのうちにこっちの担当連中の呼び出しがあるよ」と付け足した。
エレベーターホールでシステム情報部の竹中部長はバーコード頭を掻きながら里井部長に耳打ちしていた。竹中部長は里井部長の同期らしい。
「セキュリティは? 外部からヤられたら引っ掛かるだろ?」
里井部長は缶コーヒーのプルトップを引きながら言った。
「ああ、だけどセキュリティシステムは反応してないそうだ」
「じゃあ、内部の……?」
「……の可能性もあるそうだ。向こうの担当によると、臨時のシステムテストが何度か実行されている記録が残っているらしい」と竹中部長が言ったあと、「そのうちにこっちの担当連中の呼び出しがあるよ」と付け足した。